お知らせ

  • 2018/09/27
  • 学長推薦図書 その4
  • 平野啓一郎著
    「本の読み方—スロー・リーディングの実践」
    2006年9月発行 PHP新書
     
     京にはときどき、知の巨人が現れる。最近では、加藤周一。いまは、平野啓一郎がそうだろう。芥川賞受賞が物語るように、平野氏は、創作もするが、西洋文学・音楽・美術などに関して、端倪すべからざる造詣をもつ。本書は、彼の読書論。数は少なくてもいい、良書に出会い、ゆっくり時間をかけて、深く読み込む、すると、人生も豊かになりますよ、という「スロー・リーディング」のすすめである。鷗外「高瀬舟」、カフカ「橋」など、古今の8冊を例に、読書の楽しさを教える。
    
    
     Further reading: 加藤周一著「読書術」
                       2000年11月発行 岩波現代文庫
    
     上述した、知の巨人、加藤周一の読書論。もしかしたら、平野啓一郎も、本書を読んでいたのかもしれない。第Ⅱ部「どう読むか」は、「おそく読む」からはじまる。加藤流「スロー・リーディング」である。つづいて、「はやく読む」、「外国語の本を読む」、「むずかしい本を読む」など、いろんな読み方が示されているので、関心やニーズに合わせ、拾い読みするのもよい。「本を読まない読書術」という、中島敦が「名人伝」で描いた名人のような、達人的読み方も紹介されている。